NO.52 「医食同源 身体と食べ物」(8)

 前回は細胞レベルの新陳代謝についてお話を進めましたが、今回はその続きをお話しします。 細胞は分裂して新しい細胞に生まれ変わりますが、その時60兆もある細胞の30億の塩基を持つDNAもすべて分裂して新しい細胞にコピーされます。DNA複製の際の間違いは、およそ100億塩基にひとつといわれています。もしこの時不備があったらどうなるでしょう。想像するだけで大変怖いです。最悪の場合は癌や腫瘍の細胞に変化するのです、もちろん免疫力の強い健康な人はその失敗作(新しい細胞)は排除され害を及ぼしませんが、うまくいかないと癌や腫瘍が発症することになります。一般的には細胞や細胞の結びつきに不備が起き、たとえばその不備が血管の細胞であれば切れやすい血管になります。怖いのは結果として切れた場所が心臓の冠動脈であれば心筋壊死になり生命の危機となります。また、歯の周りの組織が弱くなれば歯周病にかかりやすい体質ということになります。