歯科診療ヒント (111)〜(115)

おおだち歯科通信NO.111
最近、義歯がゆるくなり良く落ちる
 総義歯(全部義歯)で考えられる大きな原因は2つあります。
一つは白い人工歯の部分のすり減り。義歯は毎日使うものですので、白い人工歯の部分がまず減ってきます。かみ合わせが悪くなり不要な部分が当たり義歯が落ちやすくなります。かみ合わせの調整だけでも多くの場合の不良は直ります。遠慮しないで歯科医院を訪問して下さい。
二つ目は歯肉に当たる部分(ピンク色の床の内面)が骨の吸収(解ける)であわなくなります。
部分義歯では針金がゆるくなったり、折れたり、床の部分が割れたりします。できれば6ヶ月から1年に一度は定期健診でチェックしましょう。
1.人工歯が減ったときはかみ合わせの再調整をして適切な噛み方に戻します。それでも対応でき   ないほど減ってしまっている場合はレジン(入れ歯に主に使っている材料)を盛ってもとのかみ合  わせの高さに戻します。
2.骨の吸収か入れ歯の内面があわなくなったときはまず調整をしてあわしてみますがあまりゆるい  ときはピンク色のレジンを盛って隙間を埋め歯肉にあわせます。

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おおだち歯科通信NO.112
虫歯のところに白い詰め物をしたのですがその後、その歯が大変しみて食事どころか水も飲めません
このような訴えで来院した患者さんがいました。他院にて前歯に詰める白い詰め物(硬質レジン)をしたようですが大変つらそうで目から涙を流していました。神経をとり治療すれば治ると伝えましたが神経をとりたくないとのこと。
とりあえず麻酔をして一度詰め物をとり炎症を起こしている神経を鎮静させるためお薬を詰めて一日待ちました。何とか収まり別の白い詰め物をし、神経が変性を起こしているので将来神経をとる可能性を伝え終わりました。大変感謝されましたがいくつか疑問も残りました。
同じ歯科医院でも白い硬質レジンの詰め物を一種類しか置いてないところのが多いです。この詰め物は神経への刺激が強くきちっと薬で刺激を遮断しないとこのような結果になります。出来れば刺激の無い詰め物も用意しておけばいいのですが少し強度が劣る欠点があります。今回のようなハプニングを防ぐには一考する必要があると思います。
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おおだち歯科通信NO.113
万病退治の奇跡、歯ブラシの効用 vol.1
 たかが歯ブラシとお思いですよね、ところが最近の研究で皆様もご存じのように歯周病や虫歯が成人病や多くの疾患の原因であったり、疾患を助長する事が分かってきました。
そこで歯ブラシの方法とその効用について考えていきたいと思います。今回はまず正しい歯ブラシの方法について触れたいと思います
100点満点の歯ブラシ
 「一生懸命歯を磨いているのに時々歯から出血する」という様なお話をよく聞きます、自分では完璧に歯磨きができていると思っていても落とし穴があります。そのような方に100点満点の歯ブラシを提案致します。
今までの歯ブラシだけの清掃では歯ブラシの当たる所を100%きれいにしていただけで歯と歯の間の部分20〜30%はいつも清掃出来ていなっかったのです。これでは歯と歯の聞はいつも0点、これが歯周病と虫歯の原因となっています。歯間ブラシやデンタルフロス(糸)を歯ブラシと併用してこの欠点を補いましょう。
 乱暴な清掃はかえってマイナスです。自信のない方はご指導しております。お気軽にご相談下さい。
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おおだち歯科通信NO.114
万病退治の奇跡、歯ブラシの効用 vol.2
前回は、歯ブラシの基本をお話させていただきました。
偶然ですが2014年4月初旬にNHKで免疫細胞について番組が放送されました。
今回はその番組の中で、細菌感染で炎症を起こし異物(細菌)が体内に入った時の反応を考察したいと思います。
細菌感染して異物の存在を知ると免疫細胞の司令塔であるT細胞は全身の免疫細胞に対し、信号としてある科学物質を出し感染している場所に集合をかけます。その時の科学物質がたとえば血糖値をコントロールするインシュリンに対し阻害する方向に働き糖尿病を引き起こす事が知られています。そのほか多くの事象が現在、研究されています。風邪の菌やインフルエンザ等は一時的ですが歯周病は慢性的で一年中炎症を起こしています。体内は常に戦争状態にあり、免疫細胞を集めるための科学物質も常に出されています。
この状態が続くと結果として身体は糖尿病をはじめ多くの成人病に侵されていくのです。是非、歯ブラシで成人病の恐怖から逃れてください。
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おおだち歯科通信NO.115
万病退治の奇跡、歯ブラシの効用 vol.3
前回Vol..2 では、
免疫細胞についてお話させていただきました。結論としては「慢性の感染症(歯周病での炎症)をなくすことで免疫反応を減らし、結果的に自己免疫疾患をも減らしましょう」との趣旨でしたが、難しい表現になったようです。
ただ、歯周病からの歯肉の炎症で成人病にかかったり、成人病が悪化したりすることはご理解いただけたと思います。
Vol.1では歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロス(糸)を用いた100点満点の歯ブラシについて触れました。ただ、歯周病が進んだ方は歯の根元付近を取り巻く歯肉のポケットが深く、きちっと歯ブラシをしても改善されないことが多くあります。そこで今回はポケットに薬液を入れて歯周病の炎症を限りなく小さくする方法を提案したいと思います。方法は簡単で歯肉と歯との間を専門に清掃する歯ブラシと殺菌性のあるリンスの使用です。ご興味のある方はいつでもご指導いたしております。
バックナンバーはこちらを参考にして下さい。


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