歯科診療ヒント(101)〜(105)

おおだち歯科通信NO.101
歯周病予防で歯ブラシ
 前回は「免疫力低下、突然死を招く感染症」と題して歯周病の怖さのお話をいたしました。しかし、怖がってばかりいないで、毎日の基本である歯ブラシがきちっとできれば問題ないのです。
「一生懸命歯を磨いているのに出血が止まらない」、「磨いているのに歯周病が進行する」というお話をよく聞きます、自分では完璧に歯磨きができていると思っていても磨けていない場合が多いのです。
 (1)歯ブラシで「ごしごし」こすっているだけで磨けていない
このような方は磨き方を基本から変えていきましょう、小さな円を描くようにするか歯ブラシを微振動させて歯垢を落とします。
(2)歯ブラシは良くできているのに改善しない
お口のなかには歯ブラシがうまく入らない場所があります。歯と歯の間はなかなかブラシが入りません。いつも清掃出来ていなっかったのです。これが歯周病の原因となっています。歯間ブラシやデンタルフロス(糸)を歯ブラシと併用してこの欠点を補いましょう。
  歯周病の進行を防ぐために100点満点の歯ブラシをお勧めします。乱暴な清掃はかえってマイナスです。自信のない方はご指導しております。
その他、当院では歯周病に関して、多くのことでご協力できますのでご相談ください。
詳細は当院のこちらを参考にして下さい。
おおだち歯科通信NO.102
虫歯菌で大腸炎リスク4倍
先日、医療関係の報道で「虫歯菌で大腸炎リスク4倍」との記事が目に留まりました。
『虫歯の原因となる「ミュータンス菌」の一種に感染すると、腹痛や腸内出血などを繰り返す難病の潰瘍性大腸炎となるリスクが4倍以上になることを、大阪大や横浜市立大、浜松医科大などのチームが突き止め、26日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に発表した。」
潰瘍性大腸炎の原因は、体内の免疫異常などとされるが、はっきりしていない。
チームは「コラーゲン結合タンパク質」を持つなどする特定のタイプのミュータンス菌を、注射したマウスを調べると、肝臓に菌が取り込まれ炎症に関連する物質が作られていた。免疫異常の引き金とみられる。
潰瘍性大腸炎患者98人の調査では56人がミュータンス菌に感染。うち約14%が特定タイプで、発症リスクは健康な人の4・55倍になった。』
(一部抜粋)
最近、歯周病をはじめ、お口の中の細菌によるリスクが次々に報告されています。まだまだ、不明な点もありますがブラッシングによる口腔清掃が重要です。オーラルケアーにご協力できますのでご相談ください。
記事の詳細は当院のこちらを参考にして下さい。
おおだち歯科通信NO.103
インプラント手術の安全性確保とは(1)
最近、NHKにて頻繁にインプラントの危険性を報道している。私もかなりのインプラント手術をこなしているが現在までは事故とは無縁できている。運か良いだけかと考えるときがある。
一昨年インプラントで死亡事故が起きた。原因はドリルで前歯付近の薄い骨を削っているときに誤って舌側に突き抜けて舌動脈を切断して、大量血液で窒息死したと聞いている。
やはりNHKの番組で、学生実習にて薄い骨にドリルでインプラント埋入の練習風景を見ました。一部の学生はドリルが骨の壁から突き抜けており眼を覆うばかり。指導医は「こんなにも簡単に事故が起こるという事を認識してもらいたいと思い」と述べていました。
どのように熟練した歯科医でも事故は起こりえます。ではどうすればいいのか?原因を考え工夫することが必要なのです。私はこのような症例ではドリルを使いません。上部の硬い骨を一層バーで削りその後はアイスピックのような道具を使い、手の力で少しずつ骨を広げていきます。結構、力を必要しますが手の力では骨の壁を破るのは困難です、当然事故が起こる余地はありません。すべての症例で事故を防ぐ知恵とシステムが必要です。詳細は当院のインプラント専用HPを参考にして下さい。
おおだち歯科通信NO.104
インプラント手術の安全性確保とは(2)
前回は薄い骨に対してはドリルで削るのを避け手の力でインプラント埋入窩を作るお話をさせていただきました。
 今回は上顎の奥歯で骨の薄い人へのインプラント埋入手術についてお話しいたします。この手術は実は大変困難な手術なのです。大学病院等で骨が0,5ミリから3ミリ程度の場合、まず骨を作ることから始めます。入院して全身麻酔か局所麻酔で腰の骨を削り自家骨を採取し、同時に上顎の空洞(上顎洞)を開きそこに自家骨と人工骨を混ぜたものを入れ、骨を作ります。約6カ月から8カ月待って、骨が出来てからインプラントの埋入手術に入ります。おおよそ一年の期間と大きな手術を伴います。骨採取手術においては血圧の上昇やバケツ一杯の出血があったとの報告もあります。太平洋戦争中の大鑑巨砲主義を彷彿とさせます。
 当院では骨造成を必要としない(インプラントを埋入するだけで骨が自然にできる)最新のインプラントと最新の人工骨を使用する事で新しい世界を作り出すことに成功しています。安全性の向上、お身体へのリスクの減少、手術時間の大幅短縮等大きく変化しております。安全性確保は精神論だけでは不可能です。すべての症例で事故を防ぐ知恵とシステムが必要です。詳細は当院のインプラント専用HPを参考にし
おおだち歯科通信NO.105
インプラント手術の安全性確保とは(3)
前回は上顎の奥歯で骨の薄い人へのインプラント埋入手術についてお話しいたしました。
今回は立体X線であるCT(コンピュータ断層撮影 Computed Tomography)についてお話させていただきます。
25年ほど前われわれはCTの無い中で既存のX線のみで長さを図りインプラントを埋入しておりました。深さや前後の位置はわかるのですが骨の厚さや形状が全く分かりませんでしたので大変困難で、不安がありました。その後、CTを導入してからはその時の不安がすべて解消されました。現在でもマーカー等をおき既存のX線のみでインプラントを埋入している歯科医院があるようです。
インプラントを行っている歯科医院への平成23年度の統計では
CTを撮影している 58%
CTを撮影しないで埋入 42%
現状ではCTが安全への大きな道しるべになっている事は間違いありません。
安全性確保は精神論だけでは不可能です。すべての症例で事故を防ぐ知恵とシステムが必要です。
詳細は、当院のインプラント専用HPを参考にして下さい。


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