歯科診療ヒント インプラント Q&A NO.33

 Q. 前歯のインプラントを希望したのですが骨が薄いので骨造成が必要と言われました。
期間も1年以上必要と言われました。他に方法は無いのでしょうか。

A.前歯部は骨が薄く一般的には骨造成を必要とする難症例が多いです。骨造成に8カ月から1年、その後のインプラント埋入で4カ月待つ必要あります。
もっと短期間で安全に出来る方法としては

1、骨開削による方法

薄い骨を中心から開削して内と外へ開いていき、そこにインプラントを入れて隙間に骨が出来るのを待ちます、期間は4から6カ月ほどです。もともと骨が薄いのでかなり困難な症例となります。

2、OAMシステムの利用

骨が2ミリ以上あればドリルではなく、アイスピックのような道具を使い1ミリから0,2ミリ刻みで2,8ミリ程度まで手の力で広げて太さ3ミリほどのインプラントを入れる方法があります。薄い骨を広げて行くのでひび割れが起きることがありますが2,3カ月で自然に修復されます。安全でリスクは大変低いです。1、2、ともにハイドロキシアパタイトをコーティングしたインプラントの方が骨と同化する性質上、適応だと思われます。
このタイプのインプラントであれば2ヵ月ほどで終了です。
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