歯科診療ヒント インプラント Q&A NO.35

 Q. インプラントの抜歯早期埋入手術について教えてください

 A.前回は歯を抜いた当日にインプラントを埋入する利点やリスクをお話しました。今回は2、3週間置いた後に埋入する抜歯早期埋入術についてお話したいと思います。
一般的な酸化チタンタイプのインプラントですと抜いた歯の部分にインプラントを入れたことにより骨が出来なくなることがあります。そのため一般的には抜歯後5から8カ月(個人差があり)置いて、骨がある程度出来てから埋入手術を行い、インプラントが固定されるまで4ヶ月程待ちます。合わせて9か月から12か月ほど必要です。
 さて、ハイドロキシアパタイトコーティングのインプラントではどうでしょうか。ハイドロキシアパタイトは人の骨とほぼ同じ成分で出来ているため、身体の中では自分の骨と勘違いして骨が勝手に出来てきます。もともと骨がないところでも、いくつかの条件を満たせば4,5カ月でしっかりした骨が出来る特性があります。
この特性を利用して今回の抜歯早期埋入手術や上顎洞の骨が薄い場合の手術などに選択いたします。
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