歯科診療ヒント インプラント Q&A 5

Q .前歯を抜いたあとインプラントをしたいのですが骨造成が必要と言われました。また、終わるまで1年程度は覚悟してくださいとのこと

A:前回は上顎洞底の骨が薄い場合についてお話しました。今回は前歯部の例をお話ししたいと思います。
前歯部は骨が薄く一般的には骨造成を必要とする難症例が多いです。一般的な酸化チタンタイプのインプラントでは骨造成に8カ月、その後のインプラント埋入で4カ月待つ必要あるのでトータルで1年ほどかかります。骨造成と同時にインプラントを埋入すれば8カ月で済みます。
最新のインプラントでは骨が薄くても骨造成を必要としないことが多いので2カ月でかぶせものをして終了します。ただ、審美的な面では注意と経験が必要です。
それではなぜ骨が薄くても大丈夫なのでしょうか。一般的なインプラントでは埋入した後、時間経過とともに薄い部分の骨が解けることがあるので骨を厚くします。新しいタイプのインプラントでは骨との親和性が強く薄くても解けにくいので必要ないのです。前回お話した「上顎洞底の骨が薄い場合」では新しいタイプのインプラントを上顎洞へ入れるだけで骨が自然に出来てします、自然に骨が出来るほど親和性が高いのです。