NO.107 歯磨きの新たな効用発見

 『朝、起きてすぐの歯みがきが、あなたを守る(川合満著)』が話題になっています。内容は「起床直後の歯みがきがカゼ・インフルエンザ予防に効果」があるというものです。
寝ている間はだ液が減り結果として細菌が増えます。その細菌が出す「タンパク分解酵素」が悪さをするというものです。
インフルエンザウイルスの表面には、タンパク質でできた突起(HA,NA)があります。この先端はU字形で、通常では特に悪さはしません。ところが、細菌が出す大量のタンパク分解酵素と出会うと、U字型が裂けて、先端が針状になってしまいます。その結果、インフルエンザウイルスは、わたしたちの正常な細胞に刺さり、細胞内に侵入してくるのです。これがインフルエンザに感染する仕組みです。
歯みがきをせずに朝食をとると、口の中の細菌は、食べ物とともに飲み込まれていきます。しかし、途中でその一部は粘液にへばりついて、口の中や喉にとどまるのです。そして、それらの細菌にインフルエンザウイルスがつき、呼吸とともに、肺のなかに吸い込まれて感染が起こるとのこと。忙しい方は目覚めたらせめて十分なうがいをしてください。