NO.105 インプラント手術の安全性確保とは(3)

 前回は上顎の奥歯で骨の薄い人へのインプラント埋入手術についてお話しいたしました。
今回は立体X線であるCT(コンピュータ断層撮影 Computed Tomography)についてお話させていただきます。
25年ほど前われわれはCTの無い中で既存のX線のみで長さを図りインプラントを埋入しておりました。深さや前後の位置はわかるのですが骨の厚さや形状が全く分かりませんでしたので大変困難で、不安がありました。その後、CTを導入してからはその時の不安がすべて解消されました。現在でもマーカー等をおき既存のX線のみでインプラントを埋入している歯科医院があるようです。
インプラントを行っている歯科医院への平成23年度の統計では
CTを撮影している 58%
CTを撮影しないで埋入 42%
現状ではCTが安全への大きな道しるべになっている事は間違いありません。
安全性確保は精神論だけでは不可能です。すべての症例で事故を防ぐ知恵とシステムが必要です。