NO.27 「定期検診のすすめ」 (10)

 (5)妊娠時の歯科検診 その1
妊娠時の検診は期間的には短く、妊娠初期から出産後1年間ぐらいの合計2年程度必要かと思われます。その後は一般検診に移行していくことも可能です。
  それでは何故妊娠時の定期歯科検診が必要なのでしょうか、少し述べておきましょう。
 ・妊娠によって身体の状態が胎児中心に変化する
 ・これにより、カルシュウムを含めた栄養分が胎児の成長に多くを使用される
 ・また、母体のホルモンのバランスが変化する
 結果として、これらのことは母体にとってはかなりのダメージにつながります。
 また、まれですが歯周病などに存在する細菌の内毒素から起こる低体重児早産なども注意が必要です。(内毒素について詳しくは当院のHPをご覧ください)
 お口の中の具体的な症状としては
 ・歯周病に罹患しやすくなり、進行が早くなる
 ・ホルモンのバランスの変化による歯肉炎
 ・虫歯になりやすく、進行が早くなる
 ・口内炎など口腔粘膜の疾患に罹患しやすい
 などですが、放置すると簡単に重篤な状態になります、特に初めての方は注意が必要です。
 紙面の関係で検診の要点については次回にさせていただきます。