NO.17 「歯がしみる」 (2)

 今回は知覚過敏症について考えて見たいと思います。 
 歯の根元がしみると感じられる場合、虫歯以外ではこの知覚過敏症が疑われます。1,2本の場合もありますが、数本以上、ひどい場合は口全体がしみて、冷たいものを一切口にできないときもあります。歯槽膿漏に起因していますので、30歳以降の方に多く見られます。
 原因については歯磨き時に使用する歯磨き粉による場合が多いです。歯磨き粉に含まれている研磨剤が歯を削り取り知覚のある細い神経を露出するからです。2週間位歯磨き粉を中止すると直ってしまいますが、使い始めるとまた再発します。最近は研磨剤の入っていない歯磨き粉が市販されています。
 歯磨き粉の使用をやめたときの欠点は歯が汚くなることです、茶渋やメラニン色素、タバコのヤニなどが歯に付着すると水と歯ブラシだけでは取れません。
 歯槽膿漏で歯肉が下がって露出した歯の根元は本来、骨や歯肉に覆われていて、骨や歯肉と繊維等で結ばれていました。そのためもともと食べ物を咬んだりするために露出している部分(エナメル質)とは異なり、大変やわらかく出来ています。
  知覚過敏と感じたら歯磨き粉の使用を中止してはいかがでしょうか。