NO.165   歯磨きで新型コロナウイルス対策 vol.5

今回は新型コロナウイルスの感染と重症化のメカニズムの一部を紹介します。
同じ肺の疾患である誤嚥性肺炎で説明させていただきます。食べ物が間違えて肺に入るか、上向きに寝ている間に唾液が肺に入るのが原因です(寝たきりでなく健康な方でも就寝中に唾液が肺に入ることがあります)。汚れた唾液が流れ込み肺の組織や肺胞細胞を傷つけます。傷ついて虚弱になった肺は肺炎球菌等に対しての抵抗力が下がり感染します。この虚弱な肺を作り出すのは口腔内の細菌が出す「たんぱく分解酵素(毒素)」です。そして、菌の中で一番強いのが歯周病菌です。肺に唾液が流れ込むのはなかなか防げませんが就寝前の口腔ケアを徹底すれば唾液をきれいにすることは可能です。雑菌や毒素の少ないきれいな唾液が肺に入ってもあまり心配ありません。
一見関係ないようですがこの虚弱になり傷ついた肺胞細胞には新型コロナウイルスも感染し、傷が多い人は重症化します。日本では認知されていませんがイギリスではコロナ重症者をうつぶせ寝で対応しています、唾液が肺に入ることが防げます。